用語解説
膜厚計とは、塗装後の塗膜の厚さを測定する機器になります。
塗料の量が多すぎると塗料の無駄になるだけでなく、ひび割れなどの不良に繋がる場合があります。
反対に量が少なすぎると変色・光沢の変化、あるは防錆性などの本来得たい性能が発揮できず、被塗物の錆や劣化を招く恐れがあります。
よって、塗装において膜厚の管理は非常に重要なため、一般的には以下の種類の膜厚計を用います。
1.電磁式膜厚計
電磁誘導で磁性金属素地上の非磁性皮膜の厚さを測定する方式です。鉄などの磁性のある金属製の被塗物と、メッキ・ペイント・樹脂などの非磁性体の塗料の測定に用いられます。
2.渦電流式膜厚計
コイルの入ったプローブを塗膜に接触させて、通電させた時に生じる渦電流によって膜厚を測定します。膜厚が薄い場合は被塗物とプローブの距離が近いため、被塗物上に生じる渦電流の値が大きくなります。
対象は、金属製の非磁性の被塗物と、ゴム・樹脂などの絶縁性塗料に用いられます。
他にも赤外線膜厚計、超音波膜厚計などがありますが、校正が困難なため、被塗物が金属製の場合は上記2つの方式のどちらかを使用することが推奨されます。